ローマ空港を運営する民間企業Aeroporti di Roma(ADR)は、空港イノベーションの世界的リーダーとして注目されています。この記事では、ADRの目的、成功、そして日本のスタートアップとの協業に対するビジョンについて深掘りし、航空業界の未来を再定義する可能性のあるシナジー効果と共有目標について明確にしていきます。
日本との未来 ADRは、文化交流、戦略的パートナーシップ、グローバルなイノベーションハブ、そして国境を越えた長期的なコラボレーションを通じて、航空業界の未来を再定義する革新的な旅に日本のスタートアップを招待したいと考えています。
日本のスタートアップの皆様へ
あなたの専門分野のディープテックをグローバルに展開しましょう。
ADRと協力して航空業界の新たな基準を確立しましょう。
グローバルなイノベーションエコシステムと有意義かつ持続的な繋がりを築きましょう。
未来の空港の構築に貢献しましょう
Aeroporti di Roma(ローマ アエロポルティ)について
業界におけるADRの地位 ADRは、イタリア国内の二つの主要な空港、2023年上半期に1790万人の乗客を記録したフィウミチーノ空港及び、同期間に190万人の乗客を記録したチャンピーノ空港の両空港の運営を行っています。特に、フィウミチーノ空港はイタリア最大の空港であり、重要なヨーロッパのハブとして位置づけられ、権威あるSkytrax 5つ星評価を獲得し、他の賞とともに国際空港評議会において優れた顧客体験が実現できる空港として評価されています。
Runway to the Future Acceleration Program
インターナショナルなアクセラレーションプログラムの展開 ADRのイノベーションへの取り組みは、顧客体験の向上、業務効率の向上、および持続可能性を促進するイノベーションプログラムで具体化されています。
「Runway to the Future Acceleration Program」は、ADRが国内外でイノベーションを促進するというコミットメントの具体的例の1つです。
過去2年間で600以上のスタートアップと協力し、概念実証(PoC)から実装まで確率が40%という高い達成率を実現することで、ADRは世界的なイノベーションリーダーとしての地位を確立しつつあります。
パートナーシップ強化によるエコシステム構築
ADRのイノベーションへの献身的な取り組みは航空業界を超えています。 ヨーロッパ宇宙機関(ESA)やユーロコントロール(欧州航空航法安全機構)等も巻き込み、パートナーシップを強化しています。 またドバイ空港やミュンヘン空港を含むメンバーで構成される「Airports 4 Innovation」ネットワークの創設は、ADRが率先して相互協力を推進するというコミットメントを強調するものです。
ADR Ventures:スタートアップの成功への道を築く
ADR Venturesの創業者であり、ADR Ventures CEO兼ADRイノベーション&品質担当副部長であるEmanuele Calà氏(エマニュエル・カラ)は、2023年2月に設立され、ADRの独立系コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンドであるADR Venturesについて下記のとおり見解を述べています。
「ADR Ventures」は我々のイノベーション戦略を強化するもので、ADRにとって最良のスタートアップを支援し、そのソリューションを商業的にスケールさせることを目的として設立されました。
具体的には、航空関係、旅行関係のディープテック、食品廃棄物管理、新エネルギー、モビリティなど、空港運営および持続可能性全般に関連する国際的なシード、プレシードなどアーリーステージのスタートアップへのエクイティ投資を実現するための戦略的サポートを提供します。」
ADRは、フィウミチーノ空港内に物理的なスペースを割いてイノベーションハブを設置し、スタートアップに革新的なアイデアを設計し実装するためのプラットフォームを提供することで、他空港のイノベーション戦略と一線を画しています。
ADRの空港業務のあらゆるプロセスに精通している専門家で構成されるイノベーションキャビンクルーは、メンターおよびプロジェクトオーナーとして機能し、スタートアップに価値あるサポートを提供しています。
国境を越えて:ADRの日本のスタートアップに対する関心
ADRは、日本のスタートアップのユニークな資質に高い関心を寄せています。特に結果重視のマインドセットと高度なディープテックソリューションに期待しています。
ADRイノベーション&デジタル担当のGiulio Ranucci(ジュリオ・ラヌッチ)氏は下記のように述べています。
「私たちは、日本のスタートアップが結果を重視したマインドセットを持ち、大企業との共同開発や実証実験で培った高度なディープテックソリューションなど、ユニークで価値ある特性と能力を有していると信じています。
私たちは、高度なソリューションを開発したスタートアップと協力し、パイロットテストの後、当社の空港およびスマートシティでその革新的なサービスを全面的に展開できることを期待しています。」
異文化間のコラボレーションの促進
日本のスタートアップとのコラボレーションを促進するため、ADRは実力主義に基づいた選考プロセスを導入し、メンターおよびプロジェクトオーナーとして活動するイノベーションキャビンクルーメンバーを選出しました。
「イノベーションキャビンクルーメンバーはADRのデジタルプロフェッショナルであり、スタートアップの空港内でのプロジェクト実行を可能にし、異文化間のコラボレーションを促進し、またサービスをスケールさせるための重要なキーパーソンです。
彼らは、スタートアップの日々の活動をサポートしPoCが適切に実行されるようあらゆる支援を行います。」
また、ADRは次のように明言しています。
「日本のスタートアップのイノベーションを私たちのオペレーションに取り入れることに特段の障壁はありません。また、日本のスタートアップエコシステムは、顧客志向、結果志向の考え方に基づいた高度な技術ソリューションが特徴であることも理解しています。
だからこそ、旅行客に世界最高の旅行体験を提供することを常に目指している私たちの空港には、日本のスタートアップの開発したソリューションが完璧にフィットすると信じているのです。」
スタートアップへの ADR のサポート、提供リソース、特典
ADRの専門知識は、スタートアップの成功を強力にバックアップします。
イノベーションキャビンクルーのメンバーは、イノベーション・ハブへのアクセス、ビジネスユニットからのフィードバック、オペレーションからの考察、市場参入戦略やビジネスモデルのサポートなどをスタートアップに提供します。
ADRのプログラムに参加するスタートアップは、空港施設利用、業界の専門家によるアドバイス、投資家とのネットワーキング、保険の適用、経済支援、株式投資など、豊富なリソースや特典を利用することができます。
スタートアップの選定: 選定基準とビジョン
スタートアップを選定するための具体的な基準に関して、ADRは、グローバルな考え方、英語力、財務ステージ、製品・サービスステージ、地理的側面、およびヨーロッパでの事業拡大についてのコミットメントを重視した独自の基準を設定しています。
長期的なビジョンは、 PoC の成功によりスタートアップがADRの公式プロバイダーとなり、航空業界にイノベーションを起こすことです。
詳細基準は以下。
売上規模 | 約500万ドル以上 |
マインドセット | グローバルな考え方を持ち、ヨーロッパでの勤務と事業拡大にコミットできる |
言語 | 英語 |
財務段階 | プレシード、シード、シリーズA、シリーズB、シリーズC |
製品段階 | 試作レベル、製品レベル、量産レベル。MVP検証済みのもの |
カテゴリー | 航空、旅行、AI、ディープテック、IoT、生体認証とセキュリティ、食品廃棄物管理、新エネルギー、モビリティ、スマートシティ、ロボット工学、センサー、ヘルステクノロジー、宇宙技術、持続可能性、技術運営、多様性、インクルーシブテクノロジーなど。 |
基準外 | まだ完成品に実装されていない。製品が完全に定義されておらず、PoC を実施して可能性を検証する必要があるもの |
「我々の目標は商業的にスケールアップすることだけでなく、長期的なインパクトとして、航空業界に変革をもたらし、未来の空港を構築し、業界に新たな基準を定義することです」
by ADR Ventures CEO Emanuele Calà
未来へのシナジー効果
ADRは、日本のスタートアップと相互に利益をもたらす関係性を描いており、グローバルなイノベーションエコシステムの構築を促進しようとしています。
「私たちは、相互に利益をもたらす関係を通じて、このシナジーを最大限に活かすことを望んでいます」。
その目標は、グローバルなイノベーションエコシステムを育成することです。
ADRはイノベーションの将来を見据えたアプローチでエコシステムに貢献し、日本のスタートアップは、貴重で高度な技術的専門知識と定評ある精度と品質でイノベーションを起こします。
イノベーション、コラボレーション、そして卓越性の追求へのコミットメントにより、ADRは、航空旅行の未来を再定義しようとするスタートアップにとって道標としての役割を担います。
ADR とのコラボレーションは、単純なコラボレーションの機会ではありません。それは未来の空港を形作るための投資です。ぜひ、一緒にグローバルなコラボレーションを通じてイノベーションを加速しましょう。可能性は無限大です。連絡をお待ちしております。
お問い合わせ
ADR
Trusted Corporation
Comments